本日の気になる記事「日本 薄氷の原発輸出」

こんにちは、UniJOVO管理人の池田です。
本日の記事は環境・エネルギーに関する記事です。
どういう内容かといいますと、
“日立製作所とイギリスとの原子力発電所の建設計画が基本合意に至った”
というものです。
総事業費は3兆円ということで、
技術を輸出したい日本にとって嬉しいニュースですね!

ただ、やはりすんなり合意に至ったわけではなく、
計画途中で事故に備えたリスク対策が大幅に増え、
当初よりコストが2倍に増えるという困難がありました。

それでもイギリスでは負担を受け入れ合意に至りましたが、
他国の原発建設プロジェクト、
アメリカ、リトアニア、ベトナム、トルコでは受注するも計画中止、または頓挫中、
ということで成功する方が稀という状況です。
今回イギリスが合意した理由は、イギリス内での電力不足が要因のようです。
中止したら国民にダイレクトに迷惑がかかるような状況だったんでしょうね。
ただ、政府が合意しても国民の反発も起こる可能性がありますので、
まだ分かりません。

一方、日本の電力供給がどんな状況かはご存知ですか?

どうやら余裕があるようです。

東日本大震災以降、太陽光発電が一般に普及し余剰電力買取りが行われ、
その電力は大型原子力発電所7基分にも相当するそうです。
ただ、電力会社による余剰電力買取り義務が2023年に終わるため、
宙に浮く余剰電力が新たな問題になるほど・・という状況です。
また、政府のエネルギー基本計画では、電源構成に占める原子力の比率を、
足元の2%から20%程度に高める目標も描いているとのことですから、
日本の電力供給は比較的安泰のようです。

原子力発電所、高速鉄道と日本の技術を海外に輸出し、
国外から収入が得られれば理想ですが、成功例はあまり聞きません。
今後、日本の企業が成功率の低い海外インフラ事業にどう取り組んでいくのでしょうか?
しかし、こんなプロジェクトを合意に結び付けた日立製作所の方たちは本当にスゴイですね!

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