本日の気になる新聞記事「電力自由化 切り替え100万件」

こんにちは、UniJOVO管理人の池田です。
本日の気になる記事ですが、電力小売り自由化の話題です。

2016年4月から電力の小売りが自由化されて、
自分が住んでいる地域の電力会社以外から、
電力を供給してもらうことが可能になりました。
東京に住んでいる方が、電気料金を比較して、
東京電力ではなく東北電力から電気を購入しても良いわけです。
電力会社も地域独占ではなく、料金値下げやサービス拡充など、
市場で差別化をしないと淘汰される仕組みになりました。

電力小売り自由化から2か月経った5月末時点での電力切替え世帯数ですが、
「103万世帯」という結果でした。

これは多いと思いますか?

実は「出足が鈍い」という評価です。

現在大手電力会社と契約している世帯数は全体で6,000万世帯、
1.7%しか切り替えが進んでいない状況です。

「今より安くなる」のになぜ切り替えないのでしょうか?
理由は「切り替えても大きく下がらない」からです。
電気を多く使う世帯でも値下げ率は5%前後、
逆に電気を多く使わない世帯では値上がりするケースもあるとのこと。
確かにそれだけのメリットでは、手続きの方が面倒ですから、
自分でも切り替えようとは思いません。

新電力に参入したソフトバンクでは、
電気に関心を示す来店客は多くなく、
LPガス販売会社では営業体制が整わないという状況。
また、電力供給のインフラは大手電力会社から借りる形になるので、
値下げにも限界があるという事情もあります。
現状では供給側も課題が多いようですね。

今後は、
2017年にガスの小売り自由化が始まり、
2020年には電力の小売りが完全自由化になります。
政策としては自由競争を促していますが、
1.7%の普及率からどのように浸透していくのか?
ということに注目していきたいですね。

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