本日の気になる新聞記事「三井住友銀行 農業参入」

こんにちは、UniJOVO管理人の池田です。
本日も「えっ!」と思う記事がありましたね。
なんと「三井住友銀行、農業参入」ですから。
なぜメガバンクが農業を?・・・と思ってしまいます。

ということで最初に思う疑問は、銀行員が農業をするのでしょうか?

そうではなく、農業会社と組んで新会社を設立したそうです。
銀行員が実際の農作業をすることはないようですね。


では、なぜ畑違いの農業という分野で新会社を設立したのでしょうか?

農業の構造的欠陥を是正することが目的のようです。
特にコメは、経費が売上を上回ることが一般的で、
農家がそのコスト分析を行っていないという問題があります。
一般的な会社では「コストダウン」が当たり前ですが、
農業は経営意識が低いような印象を受けてしまいます。
銀行は、事業見直しのプロですから、
農業を健全な事業として再構築していく狙いがあります。


異業種が農業に参入しているのは今回が初めてかというと・・
そんなことはなく、今までにも大きな会社が農業には参入しています。

それらの会社は利益を出せているのでしょうか?

どうやら利益は出せておらず、軒並み撤退しているようですね。
例えば、
・電気電子部品メーカーのオムロン⇒1999年にトマト栽培に乗り出すも、3年で撤退。
・食品メーカーのニチレイ⇒2009年に野菜に参入し、赤字続きで2016年で撤退。
・牛丼チェーンの吉野家⇒2016年に神奈川県の農場を大幅に縮小した。

いずれも、栽培不振、販売数の未達、供給数不安定、といった理由による撤退で、
収益化を急いだ結果、中途半端な成果しか出せず、失敗に終わっているようです。
コスト意識の高い会社が軒並み失敗していることから、
農業に『経営』を取り入れることはとても困難なことということがわかります。

果たして、三井住友銀行の新会社はうまく経営できるのでしょうか?
成否は、企業が本腰を入れてどれだけ粘れるか、地域と信頼関係をどれだけ築けるか、
というところになりそうです。

この新会社が黒字化するのか?赤字続きで撤退するのか?は、ぜひ注目していきたいですね!

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